アガベの育て方:用土編【おすすめの配合・市販用土】

Agave(アガベ)

”当ブログではPRや広告を記載しています”

今回はアガベの用土について解説します。

・アガベにどんな用土が良いのか知りたい!

・用土の配合はどうしたらいいんだろう?

・市販の用土ではダメなの?

こういった疑問に答えいきたいと思います。

本記事の内容

・アガベにはどんな用土が良いのか

・わたしが実際に使っている用土の配合
(R4.11新しい配合追加しました。)

・用土配合の手順

・各用土の種類と特徴

・アガベにおすすめの市販用土

今回は初心者の方にもできるだけ分かりやすく解説します。

わたしはアガベを中心に様々な植物を約4年間育成しています。 

Instagramにて育てている株の写真や初心者の方からの質問等も受け付けていますので、

よろしければフォローをよろしくお願いします!

スポンサーリンク

アガベにはどんな用土が良いのか

はじめにアガベにはどんな用土が適しているか

詳しく解説させていただきます。

アガベの自生地環境

SANTOS F HERNANDEZによるPixabayからの画像

まずは自生地環境を見てみましょう。

アガベはメキシコを中心としたアメリカ大陸全体に分布しています。

今回はチタノタやオテロイの産地として有名なメキシコ南西部のオアハカ(Oaxaca)の気候を見てみます。

メキシコ オアハカの気候 出典:weatherspark.com

平均気温は暑い時期は最高気温30℃、最低気温16℃

最も寒い時期では最高気温26℃、最低気温9℃

日本に比べて、年間を通じて暖かい気温です。

日本 東京の湿度快適性レベル 出典:weatherspark.com

湿度快適性レベルを比較しても日本より乾燥気味で快適であることがわかります。

日本 東京の湿度快適性レベル 出典:weatherspark.com

ちなみに東京がこれ

日本のような蒸し暑さ、冬の0℃を下回る寒さは

アガベにとっては良い環境とは言えないでしょう。

これらをふまえて用土を配合していきます。

アガベに好ましい用土の特徴

基本的ポイントはこの3つ

・水はけが良い

・通気性が良い

・粒が硬くて崩れにくい

アガベは乾燥を好む植物です。

そのため、水はけ、通気性が良い用土を使用します。

用土の水もちが良すぎると根腐れを起こしたり

締まった株に育ちにくくなります。

○根腐れとは…

水のやりすぎや水はけが悪くなることで、水分量が増え根が痛むこと。

植物の根も呼吸しているので用土内の水分量が多い状態が続くことで酸欠になり、根腐れを起こします。

粒が硬い用土を使用する理由は、

用土の形が崩れることで、

水はけや通気性が悪くなるため。

出来るだけ形が崩れにくいものを選びましょう。

またアガベは根張りが旺盛なので、1〜2年に1回は植え替えが必要になります。

崩れやすい用土では

植え替え時に固まってしまい

植え替えが想像以上に大変になります。

ガチガチに固まるとはマジで抜けません。笑

わたしが実際に使用している用土の配合

ここからはわたしが実際に使用している用土の配合についてお伝えします。

※「アガベ育成に最も適した用土」というのは、育成環境にもよりますので、あくまで参考程度にお願いします。

配合とかは難しいし…

市販の用土でおすすめの土ないの??

という方は下記におすすめの市販用土も紹介していますので、そちらをご覧ください。

ベースとなる用土

硬質赤玉土と日向土(または軽石)を 1:1

ベースとなる用土は

硬質赤玉土と軽石(日向土)を1:1

の割合で配合したものを使います。

硬質赤玉土を基本にして、軽石の割合で排水性を調整します。

保水性を高めたい場合は軽石の割合を減らし、

排水性を固めたい場合は軽石の割合を増やします。

パターン①

・硬質赤玉土 小粒:1

・軽石 小粒:1

・ゴールデン培養土:1

・マグァンプ(元肥):適量

(用土:配合の割合)

※わたしは用土はすべてふるいにかけて微塵を抜いています。

こちらは初心者の方でも比較的簡単に作れる配合です。

用土は3種類で、割合も1:1:1となので簡単。

赤玉土と軽石で保水性と排水性のバランスをとりつつ、

ゴールデン培養土で栄養分を安定して吸収できるような配合になっています。

事前に各用土をふるいにかけることで微塵を抜き、排水性を高めています。

初心者の方でよくわからないという方は

とりあえずこの配合で使ってみるのもあり!

パターン②

・硬質赤玉土 小粒:5

・鹿沼土 小粒:4

・日向土(軽石) 小粒:5

・ゴールデン培養土:3

・パーライト(黒曜石):2

・くん炭:1

・マグァンプK(元肥):適量

・アドマイヤー粒剤(殺虫剤):適量

(用土:配合の割合)

※用土は全て微塵抜き

こちらは少し種類が多い配合

保水、排水、通気、用土の栄養を意識しつつ

くん炭を使用することで、

植物が病気になりにくく保肥力を高める配合となっています。

アドマイヤ―粒剤は用土に混ぜる殺虫剤で

アガベの代表的な害虫アザミウマへの対策としても使用しています。

各用土の特徴については下記に解説をさせていただきます。

パターン③(R4.11追加)※ベース用土①

・硬質赤玉土 小粒:3

・鹿沼土 小粒:2

・日向土(軽石) 小粒:2

・バーク堆肥:1

・くん炭:0.5

・マグァンプK(元肥):適量

・オルトラン粒剤(殺虫剤):適量

(用土:配合の割合)

※用土は全て微塵抜き

こちらは最近(R4.11現在)よく使用しているベース用土

ブロガー・サボテン栽培家のsabomaniac!さん著「シャボテン新図鑑」に

記載されているベース用土に軽石を少し加えた配合です。

水はけが良く、適度な保水・保肥力

健康的な株を作りたい方におすすめ。

わたしはサボテン沼にも片足を突っ込んでいますので、よく使っています。

著書である「シャボテン新図鑑」はサボテン自生地の写真がたくさんでおすすめです!

用土配合の基準

ではどのような基準で配合を考えていくのか

わたしなりの基準をお伝えします。

アガベの種類(品種)

アガベと言ってもたくさんの種類(品種)があります。

世界中には200種類以上ものアガベが自生しています。

種類によって自生地の環境も異なるため、

種類を基準に用土の配合を考えることがあります。

例えば

アガベ ユタエンシスなどの高山性のアガベは

蒸れに弱いため、軽石の割合を少し増やしたりします。

育てているアガベの自生環境も調べてみると色々を発見がありますよ。

株の大きさ

株の大きさによっても用土配合を変えることもあります。

基本的には子株はある程度保水性を確保し、

大株ほど排水性を高くするようにしています。

子株の場合は形を作るというよりも

できるだけ成長を優先したいので

ある程度の保水性も意識をするようにしています。

管理環境

管理環境も用土配合の基準になります。

日当たりや、風通しが良ければ

用土が乾くスピードも速くなります。

屋外管理であれば害虫被害を減らすために有機物を少なくしたり、

雨晒し管理なら、用土が酸性に傾くのでくん炭を使って中和したり、

といった感じでご自身の管理環境を基準に

用土の配合を調整してみてください。

※一般的な植物の用土は弱酸性(pH5.5~6.5)が良いとされています。

どのように育てたいのか

「どのように形に育成したいのか」も基準になります。

アガベは育て方によって姿がかなり変わってきます。

一般的には、徒長せずに引き締まった株が観賞価値が高いとされてます。

育てたい形によっては用土配合により

水分量や肥料分を少なくするなどして育成する場合もあります。

アガベの基本的な育成方法や締め方についてはこちらの記事

用土配合の手順

実際に用土を配合する手順を説明します。

今回は先ほど紹介したパターン①を配合していきます。

※用土を配合する際は土の微塵がまうことがあります。

屋外でマスクを着用して行うことをおすすめします。

わたしは風呂場でやってます笑

用意するもの

・配合する用土各種(硬質赤玉土小粒、日向土小粒、ゴールデン培養土)
・コンテナボックス(用土を入れる容器)
・スコップ
・ふるい
・バケツ

衣装ケースやコンテナボックスは用土を保管しておくのに便利です。

スコップは用途によって様々な形がありますが、

今回は用土を移して混ぜるだけなので、

ぶっちゃけなんでもOK。

今回ふるいは粗目のものを使用

ふるいがめんどくさい方には

ふるい付きの土入れがおすすめです。

手順

①ふるいに用土を入れて微塵を抜く

②決めた割合で各用土をコンテナボックスに移す

③マグァンプKを入れる

④よく混ぜる

①ふるいに用土を入れて微塵を抜く

バケツに上にふるいを重ねて

用土をふるいにかけ、微塵を抜きます。

ゴールデン培養土はバームキュライトが入っているので

保水性を高めたい場合はふるいは軽めで良いかと思います。

②決めた割合で各用土をコンテナボックスに移す

今回の各用土の割合は1:1:1なので

このふるい1杯分を1として

各用土3杯ずつ入れました。(3:3:3)

入れる杯数は作りたい用土の量によって変更してください。

③マグァンプKを入れる

ここでは用土を混ぜてから入れていますが、どちらでもOK

そこに化成肥料であるマグァンプKを適量入れます。

マグァンプは土に混ぜ込むと、

ゆっくり長く(約1年間)効き続け、

植物の生育を良くする肥料(元肥)です。

パッケージの記載によると用土1Lあたり2〜8gが目安とのこと。

(※小さじ1杯…約4.5g)

肥料分を抜いたり、調整したい方はここでは入れずに

植え替えの際に用土に混ぜるようにしましょう。

④よく混ぜる

あとは均一になるように混ぜます。

ケースの側面から見てもしっかりと混ざっているか確認しましょう。

これでパターン①の用土は完成です。

各用土の種類と特徴

園芸用土にはたくさんの種類があり、

用土によって特徴や使い方も様々です。

アガベに使われることが多い用土の特徴を簡単にみていきましょう。

赤玉土

関東ローム層の赤土を乾燥させて粒状にしたもの

通気性、保水性、保肥性が高く

多肉植物など様々な植物のベースとなる用土です。

肥料成分は含まれていません。

pHは弱酸性

※一般的な植物の用土は弱酸性(pH5.5~6.5)が良いとされています。

崩れた赤玉土

また赤玉土は粒が崩れたら、ただの赤土です。

形が崩れることで、水はけが悪くなります。

そのためできるだけ硬く崩れにくい赤玉土を選びましょう。

おすすめの赤玉土はこちら

鹿沼土

関東ローム層の軽石質の土

多孔質で保水性と通気性に優れています。

赤玉土と同様に硬質なものがおすすめ

pHは酸性

軽石

火山砕屑物の一種

多孔質で通気性、排水性に優れています。

用土の水はけ調整や鉢底石として使用されることが多い。

pHは弱酸性

日向土は軽石の一種で

宮崎県南部などの霧島系火山帯で採取できる軽石のこと

一般的な軽石よりも硬く崩れにくいため、

わたしは好んで使用しています。

ゴールデン培養土

アイリスオーヤマから発売されている粒状培養土

粒状のため保水性、通気性、排水性に優れています。

栄養分を安定して吸収できる団粒構造で根の張りを良くします。

ゴールデン培養土は

花・野菜用

観葉植物用

サボテン・多肉植物用

の3種類が発売されています。

パーライト

ガラス質の火山岩を高温加熱し急激に蒸発させたもの

多孔質で透水性、水はけに優れています。

パーライトには黒曜石と真珠岩の2種類があり

黒曜石は排水性と通気性に優れ、根腐れ防止効果があります。

真珠岩は水分量が多いため保水性が高いのが特徴。

アガベの用土には黒曜石のパーライトを使うのが良いでしょう。

くん炭

籾殻をいぶして、炭化させたもの

保水、通気、排水性を調整し、

酸性土壌をアルカリ性へ傾ける効果があります。

雨晒し管理の場合は土壌が酸性に傾くため

用土に入れておくと良いです。

堆肥

有機物(落ち葉や家畜のふん尿など)が微生物に分解されて、完熟したもの

用土内の微生物が増え活発になることで

土壌改善効果があります。

腐葉土は植物性堆肥のひとつで、

草木の落ち葉が微生物により分解され風化したものです。

用土の通気性、保水性、保肥力を高める効果があります。

※他肥力…肥料成分を保持する能力

バーミキュライト

ケイ酸塩鉱物を高温で加熱して作られたもの

土壌改良材として使われることが多く、

保水性を高める効果があります。

また高温で加熱し作られるため無菌性で、

病害虫の発生がしにくいのが特徴。

わたしは実生を育てる際によく使用します。

※実生(みしょう)・・・種から発芽したばかりの植物のこと

マグァンプK

植え付けの際に用土内に混ぜ込む肥料(元肥)

ゆっくりと長く効く肥料で、

果樹、野菜、草花、観葉植物など様々な植物に使用されます。

おすすめの市販用土

ここまで用土の配合について解説をしてきましたが…

配合とか難しいし、めんどくさい!

市販のでよく育つ土はないの??

と思われた方も多いかと思います。

自分で用土を配合して試していくことも園芸の楽しみではありますが、

初心者の方には少しハードルが高いですよね。

そのような方にもおすすめできる市販の用土もご紹介します!

アガベにおすすめな市販用土

Best Soil Mix(ベストソイルミックス)

こちらは熱帯植物栽培家 杉山拓巳さんが、

長年の経験と試行錯誤を経て完成させた園芸用土です。

杉山さんといえばNHK趣味の園芸に出演するなど

植物愛好家ではご存知の方も多いのではないでしょうか?

多肉植物、サボテン、塊根植物、ブロメリア等、全ての観葉植物に使用できる用土です。

硬質の赤玉土を基本に鹿沼土や軽石などを独自ブレンドして作られています。

プロが作った用土は安心感が違います。

エリオクエスト 賢者の土

南アフリカの珍奇植物、多肉植物、コーデックス、ケープバルブを中心に

生産、販売を行っているエリオクエストのオリジナル用土です。

YouTubeでも活躍されており、植物に関する様々な情報を発信されています。

水はけがよく、有機肥料を使っていないため

虫が付きにくいのが特徴。

アガベはもちろん様々に植物に使用できます。

特に虫の発生をおさえたい、室内管理の方にもおすすめ。

EL CHAVO SOIL

希少種を中心に、多くの輸入インテリアプランツ扱っている

CANDY RED さんのオリジナル培養土

Instagramにてフォロワーの方々に

おすすめの市販用土について

アンケートをとった際に教えていただきました。

ご回答してくださった方々ありがとうございました!

保水性・排水性が高く扱いやすいオリジナル培養土です。

植物をはじめたての方には使いやすく、玄人の方にもベース培養土としてアレンジしやすい用土とのこと

CANDY RED ONLINE SHOPで販売しています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はアガベの用土について解説させていただきました。

初心者の方は今回ご紹介した市販の用土で十分に育てる事ができます。

少し慣れてきたという方はご自身の環境や育成方法に合わせて

用土配合を自分で考えて、育てて見るのも楽しみのひとつだと思います。

Instagramにて初心者の方からの質問等も受け付けていますので、

よろしければフォローをお願いいたします!


今回紹介したもの

EL CHAVO SOIL ONLINE SHOP

タイトルとURLをコピーしました