「アガベの用土は○○がいい・・・」とか
「ぶっちゃけなんでも育つ・・・」とか
いろいろな話を聞きますよね。
用土についてはこちらの記事で解説していますが、
育成環境、
どのように育てたいか、
などによって用土配合は変わってくるので、
やっぱり正解はないんだとわたしも思います。
「ぶっちゃけなんでも育つ」
なら試してみるかってことで
実験をしてみました。
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2022/01/2022-01-04-21-50-52.jpg)
「アガベを軽石だけで育てる」
実験をはじめて約1年が経過したので
結果とまとめを書いていきます。
※今回はあくまで実験です。
軽石のみでの育成を推奨するものではありません。
軽石だけでも育つのか?
結論からいうと
普通に育ちました。
比較成長を比較するとこんな感じ
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2022/03/2022-03-24-23-53-42.jpg)
軽石だけとなると
用土の排水性は非常に高いです。
その分アガベにとっては厳しい環境ということもあり、
鋸歯も強く、現地に近いような荒々しい姿に成長しました。
成長記録まとめ
こちらの記事に成長記録がありますが、
経過を簡単にまとめます。
R3.4 軽石100%に植え替え
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2021/06/2021-06-02-21-33-59.jpg)
用土はすべて軽石(日向土)
肥料分はマグァンプKを少量
液肥は与えずに基本は水のみで育成開始
(活力剤はときどき気が向いたときにやってました)
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2021/06/image.jpg)
この植え替えの際に根も整理しました。
結構太い根が出ていますね。
R3.6 植え替え後に激やせ
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2021/07/2021-06-12-07-53-27.jpg)
株がやせて赤くなってしまいました。
植え替えの際に根を整理し、
用土も軽石に変更したことで
急激に給水量が減ったことが要因だと思います。
R3.8 完全室内管理へ移行
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2021/08/2021-08-09-23-07-25.jpg)
これまで太陽光をLEDを併用していましたが、
出し入れが大変で、完全室内管理に移行
このあたりからアガベが環境に慣れてきた感じがしました。
室内管理についてはこちら
R3.10 水やり頻度を増やす
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2021/10/2021-10-15-01-01-19.jpg)
もう少しだけ健康的な株にしたかったので
水やり頻度を少し増やしました。
(ここから水やり頻度はほとんど週1回)
根はしっかり張っているのか水やり後の反応も良好。
この頃から鋸歯の強さ、葉の厚みが出てきました。
R3.11 中心が太くなり、鋸歯が強くなる
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2021/11/2021-11-18-21-40-31.jpg)
水やり頻度を増やしたのが良かったのか
一気に鋸歯の強さ、葉の厚みがさらに増しました。
葉が短く詰まり、中心点も太くなりました。
厳しい環境に適応するために、
葉への貯水量が増えたのでしょうか。
ここでようやく育成方法が固まってきた感じがしました。
R4.3(現在) 厳つく締まった株に
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2022/02/2022-02-21-21-46-37.jpg)
一気に大人な風格に
Instagramで見て、憧れていたような厳つい姿に近づきました。
葉と葉の間が詰まって、締まった株になってきました。
※葉にしわが寄っているわけではありません
このまま育成していけば良い株に仕上がりそうですね。
1年間を振り返ってみると、
良く成長してくれたのではないでしょうか。
軽石育成による変化
実際に育ててみて、変化したポイントをみていきます。
○鋸歯の変化
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2022/03/2022-03-25-00-00-36.jpg)
購入当初は中心の鋸歯は黄緑でしたが、
現在は中心点付近まで白くなっています。
鋸歯の色は通常
白(クリーム色)→黄緑→黒→白の順に変化します。
厳しい環境で育成したことにより、
葉の展開が遅くなり、
中心点付近の鋸歯まで白に近くなったと考えられます。
○葉の変化
葉色
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2022/03/2022-03-25-00-01-29.jpg)
植え替え後と比べると緑が戻ってきています。
もともとはRed Catweazleは厳しい環境で育てると赤みが強くなるのが特徴。
なのでこれはこれでかっこいい。
また肥料分が少ないのも要因とひとつと思われます。
葉の厚み
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2022/03/2022-03-09-13-41-42.jpg)
環境に順応してきたタイミングで、急速に厚みを増しました。
おそらく厳しい環境に、
葉の貯水量を増やすことで対応してたのでしょう。
○中心点の変化
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2022/03/2022-03-25-00-09-08.jpg)
中心点は葉の厚みが増してくると同時に、太くなっていきました。
中心を太らせるには葉を短く厚くつくる必要があります。
根の変化
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2022/03/2022-03-25-00-09-44.jpg)
当たり前ですが根は伸びました。笑
乾燥気味の茶色や赤みがかった根が多いです。
軽石よって排水性が高いため、
乾燥気味の根が多くなり
結果的に水を吸う役割が大きい白根は少なくなったと思われます。
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2022/03/2022-03-14-23-01-03.jpg)
また太い根がみられず、細い根が中心でした。
以前保水性に高い用土でアガベを育てた際には
主根のような太い根が出ていたので、
乾燥(根が空気に触れること)によって分岐が促進され、細い根が中心になったのかな?
感想とまとめ
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2022/03/2022-03-14-23.jpg)
結果としては鋸歯も強く締まった株に育てることができました。
今回の結果のすべてが
用土を軽石にしたことによるものではないと思いますが、
厳つく、荒々しい姿に育てるには
用土内に軽石の割合を増やしていくのもありだと思います。
ただし、成長速度も遅くなりますので
子株よりは中〜大株に向いていると思います。
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2022/03/2022-03-09-13-43-47.jpg)
アガベを厳つく作り込みたい方、
中〜大株の形を維持していきたい方は
用土内の軽石の割合についても検討してみてはいかがでしょうか。
それでは良いAgavelifeを!
![](https://kaijupapalife63.com/wp-content/uploads/2022/01/2022-01-10-12-18-02.jpg)
わたしはアガベを中心に様々な植物を約4年間育成しています。
Instagramにて育てている株の写真や、
初心者の方からの質問等も受け付けていますので、
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