アガベの中でも特に人気な品種 アガベ チタノタ( Agave titanota )
今回は初心者の方に向けて
チタノタの育て方をまとめました。
・アガベ チタノタの育て方を知りたい!
・水やりは週何回すればいいの?
・冬の管理はどうしたらいいの?
・「締めて育てる」って何?
今回はこういった疑問に答えていきたいと思います。
この記事を見ればチタノタだけでなく
アガベ全般の育て方がわかるかと思います。
よろしければご覧ください。
本記事の内容
・アガベ チタノタとは?
・アガベ チタノタの育て方まとめ(置き場/水やり/用土/肥料)
・冬の管理方法
・「締めて育てる」ポイント
※私は育成のプロではありません。
あくまで趣味家としての意見になりますので、参考程度にお願いします。
わたしはアガベを中心に様々な植物を約4年間育成しています。
Instagramにて育てている株の写真や初心者の方からの質問等も受け付けていますので、
よろしければフォローをお願いします!
アガべチタノタ(Agave titanota)とは
チタノタは北アメリカやメキシコなどを原産とするリュウゼツラン科の多肉植物です。
乾燥を好む植物で暑さにはとても強いです。
比較的寒さにも強く、育てやすいので初心者の方にもおすすめの品種
ホームセンターに売っているような安いもので数千円程度で購入できます。
(わたしは当初数千円でも高いと思いました。)
選抜された海外の輸入株や希少性高いものになると数十万円というものまであり、
個体によってひとつひとつ違った顔が楽しめます。
※今回は初心者の方に向けた記事になります。
そのためオテロイなど学名に関する情報については割愛します。
日本におけるアガベの生育期
日本でアガベを育てる場合は
生育期:春~秋(真夏を除く)
休眠期:冬
と考えるのが一般的です。
チタノタの産地として有名なメキシコ南西部のオアハカ(Oaxaca)
オアハカの気候
暑い時期:最高気温30℃、最低気温16℃
寒い時期:最高気温26℃、最低気温9℃
自生地は日本に比べて、年間を通じて暖かく、湿度も低めです。
このような原産地の気候を考慮すると
日本でアガベを育てる場合
適した気候は真夏を除いた春~秋になります。
アガベにとって日本の夏は暑すぎ、
冬は寒すぎて生育が鈍ります。
アガベは休眠する?
正確にはアガベは休眠しません。
原産地に比べて、日本の冬や真夏は気候が適していないため
「成長が鈍る」
というのが正しいと考えています。
今回はわかりやすく解説するために
休眠期という言葉を使わせていただきます。
今回はチタノタの育て方を生育期と休眠期に分けてお伝えします。
生育期(春〜秋)の育て方
置き場(日照)
置き場は日当たりの良いところにしましょう。
チタノタは日照要求が強い植物です。
きれいにな形に育てるためにはしっかりと日に当てる必要があります。
日照が足りていないと徒長の原因となります。
○徒長とは・・・
植物の葉が延びしてしまうこと。
日照不足や水のやりすぎで生じる。
徒長によりかっこいい植物の見た目も悪くなってしまいます。
基本は直射日光でOK
ただし春先、梅雨明け、真夏は葉焼けを起こしやすいため
遮光したり、日陰で管理しながら、少しずつ慣らすようにします。
子株や植え替え直後の株も同じです。
○葉焼けとは・・・
強い日光で葉の表面温度が上昇し、
細胞が破壊された状態。
葉焼けした部分は元に戻りません。
夏35度以上の猛暑日が続く場合は葉焼けに注意。
風通し良く
風通しは光、水と同じくらい大切です。
風通しが悪いと乾きが遅く、
蒸れの原因になったり
徒長の原因となります。
もし屋内管理をする場合も
サーキュレーターを使用するなど
空気が停滞しないようにしましょう。
雨に当てても大丈夫?
基本は雨には当てない方が良いです。
雨ざらしでも育てることはできますが、
水やりの調整などが難しくなります。
初心者の方できれいに育てたいのであれば、
雨が直接当たらない場所に置くようにしましょう。
水やり(週何回くらい??)
生育期の水やりは土が乾いたらたっぷりと
が基本になります。
水やりの頻度を週何回と断言することは難しいです。
置き場の日照や風通し、用土の配合など育成環境によって
用土が乾く速度も違うからです。
強いて言うなら週2〜3回くらい
を目安に鉢内の用土が完全に乾いたら行います。
水のやりすぎは根腐れや徒長に繋がることがあります。
○根腐れとは…
水のやりすぎや水はけが悪くなることで、水分量が増え根が痛むこと。
植物の根も呼吸しているので用土内の水分量が多い状態が続くことで酸欠になり、根腐れを起こします。
水やりのコツ
きれいに育てるための水やりのコツを2つ紹介します!
・鉢を持って重さを確認する
・下葉にしわが入ってきたら水やり
アガベ水やりは用土が乾いたらというのが基本です。
鉢の中の用土が乾いているかは鉢の重さで確認できます。
水やり直後の重さと、水やり後から数日後の鉢の重さを把握するようにしましょう。
また下葉の状態を確認するのもおすすめ。
水を欲している株は下葉にしわがよってきます。
下葉2、3枚にしわが入ってきたら水やりをするのも良いでしょう。
よく観察して本当に水やりが必要か判断しましょう!
用土
用土については水はけ、通気性の良いものを使用します。
自分で配合するのも良いですし、
多肉植物用の市販用土でも育てることができます。
初心者にもおすすめの用土配合
・硬質赤玉土 小粒:1
・軽石 小粒:1
・ゴールデン培養土:1
・マグァンプ(元肥):適量
(用土:配合の割合)
※わたしは用土はすべてふるいにかけて微塵を抜いています。
用土は3種類で、割合も1:1:1となので簡単でおすすめです。
おすすめの市販用土はこちら
Best Soil Mix(ベストソイルミックス)
こちらは熱帯植物栽培家 杉山拓巳さんが監修した園芸用土です。
多肉植物、サボテン、塊根植物、ブロメリア等、全ての観葉植物に使用できる用土です。
プロが作った用土は安心感が違います。
アガベの用土についてはこちらで詳しく解説してますので、合わせてご覧ください。
肥料
肥料については基本的に与えた方が元気に育ちます。
春と秋に液肥と活力剤を月2回程度与えます。
わたしはハイポネックスとリキダスを使っています。
また元肥にはマグァンプKを使用しています。
元肥とは育てる前に用土に混ぜて使用する肥料のことで、
初期育成を助け、その後はゆっくりと効く肥料なります。
冬の育て方
ここからは冬の育て方について解説します。
冬場は生育が鈍るので、
葉数を増やすというよりは
冷害や徒長に注意しながら、
形をキープするようなイメージです。
冬の置き場
室内でよく日が当たる窓際などに置きます。
冬の管理で最も気をつけたいのが霜による冷害です。
冷害では葉が悪くなったり、成長点(株の中心部)まで冷害が及ぶと最悪枯れます。
最低気温が5℃、または最低気温が10℃を下回ったら室内へ取り込むようにしましょう。
冷害とは・・・
霜や雪によって葉の水分が凍結することで、冷害が起こります。
1度凍った水分が解凍され葉がブヨブヨになります。
冷害が成長点(葉の中心部の核)にまでおよぶ枯れてしまうことも。
また冬は雨が少なく、晴れの日が多いです。
気温の高い日中は屋外で日光に当てて、
夜間には室内に取り込むようにしても良いです。
徒長対策として植物育成LEDなどで補光するのもおすすめ!
冬の水やり
冬に向けて徐々に水やりの回数を少なくします。
12月ごろから水やりの間隔をあけて
2月までは月1回程度とします。
完全断水でも越冬可能ですが、
根がダメになってしまうと春先の成長が鈍ることもあります。
夜は冷えるので晴れが続く日の朝方を狙って行います。
※冬越しの管理方法についてはこちらで詳しく解説しています。
「締めて育てる」とは??
チタノタに限らずアガベ全般に言えることですが、
育て方によって姿がかなり変わってきます。
一般的には、徒長せずに引き締まった株が観賞価値が高いとされてます。
「締める」などと表現することが多いですが、
わたしは葉が短く、鋸歯(トゲ)の間隔が狭い、まとまりの良い株を
「締まっている」株だと考えています。
たまに水切れを起こしてシワシワになったベアルート株が
「締まっている」と表現している方がいますがそれはなんか違う気がします・・・笑
どうしたらかっこよく育つの?締めて育てるポイント
締まった株に育てるポイントは
・よく日に当てる(日照時間を伸ばす)
・水やりを少なめにする
・空気を動かす
・鉢を小さめにする
よく日に当てる
まずはしっかり日に当てることです。
とはいってもベランダなどは日照時間を確保するのって案外難しいんですよね…
私の場合は南東向きのベランダで育成していますが、
まずはご自身の環境で、日当たりが季節や時間でどう変化するのか把握しておくことが大切です。
その中でも最も日照時間が確保できる場所を選びましょう。
どうしても日当たりが悪い場合には、
植物育成ライトなどで補光をしてあげるのも良いかと思います。
空気を動かす
空気の停滞も徒長の原因になります。
屋外管理の場合は大丈夫かと思いますが、
室内や温室管理の場合はサーキュレーターなどで周りの空気を循環させてあげましょう。
空気の循環は葉焼けの防止にも繋がります。
水やりを少なくする
水やり頻度を少なめにします。
アガベ水やりは用土が乾いたらというのが基本ですが、
乾いてからももう少しだけ我慢します。
生育期はは鉢の重さを確認して、
下葉2、3枚にシワが入ったら水やりをしますが
そこからもう2〜3日してから水やりする株もあります。
よく観察してちょうど良いタイミングを探りましょう。
※小株は水やり頻度を極端に下げるのはやめましょう。
鉢を小さめにする
鉢を小さめにして育てると、コンパクトにまとまりやすくなります。
植物は下に根を張っただけ、上にも展開していきます。
少し小さめの鉢に植えることで、
土の乾燥も早まり、徒長予防になります。
わたしは下葉が鉢からギリギリはみ出さないくらいを目安にしています。
鉢を小さくすると、その分根を伸ばすスペースが少なくなるため根詰まりには注意です。
その場合は古い根を整理するか、一回り大きな鉢に植え変えましょう。
まとめ
最後にアガベ チタノタの育て方について、
簡単にまとめると
・生育期は春〜秋(真夏を除く)
・置き場は風通しの良い日向
・水やりは土が乾いたらたっぷりと
・冬は最低気温5℃、最低気温10℃以下で取り込む
・冬は水やりを少なくする(2月までは月1回程度)
「かっこよく育てたい!」
「だから正解を教えてくれー!」
その気持ちはとてもよくわかります。笑
しかし、今回ご紹介したのはあくまで私の育て方です。
最適な育て方というのはご自身の環境によって違います。
そういったこと試行錯誤していくことも、
園芸の楽しみだとわたしは思います。
それでは良いAgave lifeを!
おすすめ参考書籍
おすすめネットショップ(私も購入済)
あまりネットで植物は買わないのですが、
こんな時期なので…
以前こちらのショップさんから購入させていただき、
迅速な対応で元気な株が届いたご紹介させていただきます。
チタノタ以外にもたくさんの品種があるので、
お気に入りの1株を見つけてみては以下かでしょうか!
コメント
[…] アガベ チタノタの育て方コロナ渦の園芸ブームその中でもカルト的な人気を誇るアガベ最近育て始めたという方も多いのではないでしょう…kaijupapalife63.com2021.05.06 […]
[…] アガベ チタノタの詳しい育て方についてはこちらから […]