今回はアガベ チタノタの園芸品種「白鯨」について紹介します。
・そもそも“白鯨”(園芸品種名)ってなに?
・“白鯨”欲しいけどなんでこんな高いの?相場は?
・チタノタ“白鯨”をカッコよく育てたい!
今回はこんな疑問・悩みに答えていきたいと思います。
わたしはアガベを中心に様々な植物を約4年間育成しています。
Instagramにて初心者の方からの質問等も受け付けていますので、
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白鯨とは? 特徴や見分け方
“白鯨”はアガベ チタノタの園芸品種
園芸品種とは・・・
選抜、交配などをして人為的に作られた品種のこと
チタノタは株によって姿形にかなり個体差があります。
その中で選抜された特徴的なタイプには園芸品種名がつけれています。
環境や育成にもよりますが、
基本的には誰が育てても、ある程度同じ形に育ちます。
(と思っている。むしろそれが選抜株じゃないのか)
“白鯨”の謂れ、特徴や見分け方
もともと“白鯨”はアメリカから日本に輸入された
白いトゲが特徴的な個体につけれた園芸品種名とのこと。
しかし、現在日本に多く出回っている“白鯨”の多くは
台湾からの輸入株がほとんど
おそらく最初に日本で“白鯨”と名付けれた個体とは別物だと思われます。
※今回は現在多く出回っている台湾の“白鯨”について説明します。
白鯨の特徴は幅広の葉に白い鋸歯(トゲ)
白い鋸歯は葉の縁にまで広がり、
成長すると株全体がボール状にまとまってきます。
アガベ チタノタ“白鯨”の相場は?なぜ高いのか?
“白鯨”の相場
大体ですが相場は
子株で5000〜10000円程度
中~大株は1.5~4万円程度でしょうか。
正直、初心者には理解不能なくらい高いです。笑
※相場は時期によって変動します。
なぜこんなに高いの?
ではなぜこの価格なのか
以下3つの理由が挙げられます。
①園芸ブームで需要が高まっているから
②観賞価値が高いから
③輸入品が多いから
①園芸ブームで需要が高まっているから
まず第一の理由は単純に人気だからでしょう。
コロナ渦で家でできる趣味として、園芸をはじめる方も増えています。
特に珍奇植物はテレビで特集が組まれるほど人気で、
その中でもアガベの人気は高いです。
需要が高まれば当然価格もあがります。
②選抜個体だから
アガベ全般ですが、特にチタノタは姿形に個体差が大きいです。
葉の長いものから短いもの
鋸歯(トゲ)が強いものから弱いもの
様々な個体があります。
(集めはじめたら最後)
それだけ個体差がある中で、
特徴的で観賞価値の高いものを
厳選して増やしていく。
当然時間と手間がかかりますから、
価格も上がります。
③輸入品だから
先ほど最近で回っている多くの白鯨は
台湾から輸入されていると説明しました。
(最近は中国や中東も増えてる)
輸入にはコストとリスクがかかります。
株の金額、検疫・梱包手数料、送料、関税、通関手数料などなど…
(さらに現在追い打ちをかけるかのような円安)
当然、価格も上がります。
アガベチタノタ 白鯨 育て方まとめ
アガベ チタノタ “白鯨”の育て方をまとめました。
学名・園芸品種名 | Agave titanota “White Whale”/“白鯨” |
耐暑・耐寒性 | 暑さには強いが蒸れに注意/0℃ |
置き場(春〜秋) | 風通しの良い日向(徐々に直射日光に慣らすと良い) 真夏は10〜20%遮光 |
置き場(冬) | 雨霜が当たらない日向、日当たりの良い室内窓辺、温室 |
水やり(春〜秋) | 週2〜3回程。鉢内の用土が乾いたらたっぷり(真夏はやや控えめ) |
水やり(冬) | 月1〜2回程。断水気味、晴れが続く日をねらって昼間に。 |
用土 | 多肉植物、サボテンの土。水はけの良い土 (配合例:赤玉3:鹿沼2:軽石2:堆肥1:くん炭0.5) |
肥料 | 元肥として緩効性化成肥料(マグァンプK)を適量、 春秋は液体肥料を与えても良い。 |
植え替え | 年1回程度。適期3〜5月、9〜10月 |
かかりやすい病気 | 炭疽病 |
害虫 | アザミウマ 、カイガラムシ |
増やし方 | 株分け、胴切り、縦割り |
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KAIの栽培メモ
チタノタといえば
直射日光ガンガン!水やり少なめ!(血眼)
みたいなイメージがありますが、
白鯨に関してはそこまで攻めなくても
ある程度良い形に育つ印象。
(選抜品種ってそーゆーこと)
実際に子株をベランダ(南東向)、雨晒しで育成していますが、
日照時間が少なくても(直射日光は5~8時間程)
比較的きれいに育っています。
光、水、風のバランスを意識した育成がおすすめです。
※中〜大株はより日照が必要かも…参考までに。
みんなの白鯨を見てみよう
Instagramで画像提供をしてくださる方を募集したところ
たくさんの方にご協力頂きました。
みなさまいつもありがとうございます!
みんなの白鯨を見て植欲を高めましょう。
※今回は台湾産の白鯨のみ
ボール状にまとまってかっこいい。
まとめ
今回はアガベ チタノタ“白鯨”について解説しました。
・“白鯨”はアメリカから日本に輸入された、白トゲが特徴的な個体についた園芸品種名
・現在日本に多く出回っているのは台湾の輸入株
・特徴は幅広の葉に白い鋸歯。成長するとボール状にまとまる
・相場は子株で5000〜10000円、中・大株は1.5~4万円程度
・高い理由:園芸ブーム、鑑賞価値が高い、輸入品だから
・光、水、風のバランスを意識した育成がおすすめ
“白鯨”のルーツについてはわたしもさらに詳しく調べていきたいと思います。
アガベ初心者の憧れと言ったら、まずは“白鯨”!と言っても過言ではありません。
価格は高いと思われれる方が多いと思いますが、それだけ素晴らしい品種だと思います。
みなさんもぜひ育ててみてくださいね。
※最後に注意喚起
最近フリマアプリなどで
“白鯨”と名のついた株はたくさん販売されています。
全てが偽物とは言いませんが、
信頼できる販売者、ショップで購入することをおすすめします。